2011年度山行記録


4月17日(日)鳥海山・中島台(晴れ)

参加者

藤原(単独)

行程

秋田発(5:40)→中島台・レクリエーションの森前(7:10/7:25)〜〜獅子ヶ鼻湿原・斜面取付(8:10)〜750m地点(8:55)〜905m地点(9:25)〜1150m(10:38/10:50)〜下山〜あがりこ大王(11:25)〜中島台・レクリエーションの森前(11:50着)→温泉→秋田

メモ

 16日(土)は定例山行の日であったが、所用により欠。その定例山行も結局悪天のため中止となった。そして、翌日曜日は好天の予報。久々に予定も仕事もない貴重な日。
 抜け駆けになるかなー と思いながらも、行ってきました中島台。森林限界から上はガリガリのかちかちで、さほども登らないところでシール登高は限界となったものの、天気もよく、開放感満点の爽快なツアーが楽しめた。

 溶岩台地取り付き直下にある湿原

 標高750mの竜巻跡地。本日は先行者1名おり。

 ようやく山頂が顔を見せてくれた

 千蛇谷をのぞむ

 稲倉岳直下のルンゼは雪崩の巣

 この石ころのたもとで本日はギブアップとなった

 帰りに立ち寄ったあがりこ大王(にせあがりこ大王でした。記3/18)


5月14日(土)山菜採りツアー(くもり時々小雨)

参加者

藤原、三浦、陽、橋本、小森、長谷部(5名)

行程

秋田市河辺某所7時〜14時位解散

メモ

 集合時間は6時予定であったが、前日の夜9時過ぎに担当からの確認メールで集合時間7時とあった。今この時間での変更は?と思ったので、7時に行っても待っててくれるよう保険の意味で確認メールを送信。
 当日、集合場所に7時ぎりぎりに到着。参加者は揃っていたがやはり6時集合していた方が数名いた。お疲れ様でした。
 さっそく、担当者の車に乗車し、河辺の奥の某沢に到着。到着場所でタラノメ獲物。沢に入り山ワサビ、タラノメ等を獲得。
 車で移動してウドを目指したが残雪が一部あり岩がごろごろ道をふさぎ、穴ありの悪路で途中で断念。途中で大量のコゴミを獲得。市場に売りに行くの?と声がかかる。
 再度違う場所に移動したが残念ながらタラノメ、ウド、コシアブラが少しあっただけでした。
 かなり山奥であったが、かなりの数の車(なぜかカローラが多い)が山に入っていた。
 ブータン王国はGDPが低く貧しい国といわれているが、貨幣経済活動が活発でないから経済指標上そうなるらしい、実際は自給自足と物々交換が盛んで人々は幸福らしい。と、昔、本でみた。秋田県民は米作って、春は山菜、たけのこ、秋はきのこ、冬はハタハタを採りに行く。秋田もそーなのかな〜と思いながら、家に帰って早速、天ぷらとコゴミのごま和えをつまみにビールで乾杯した。

追記 次の日の新聞で雪解け遅く山菜遅れると記事あり。早かったか。(橋本レポート)


6月4日(土)〜5日(日)竜ヶ森・東ノ又沢コース(くもり時々雨)

参加者

梅崎、小森、橋本、長谷部、水澤(5名)

行程

7:00集合→9:35登山口出発→10:45/11:20山頂→12:10登山口到着→13:30〜14:30クウィンス森吉にて入浴→15:00宴会準備→17:00頃に宴会開始→23:00就寝
7:00起床→7:50朝食→8:20キャンプ場出発→10:20秋田市到着

メモ

 初めて竜ヶ森を登りました。奥深くて、倒木など雪解けの跡が残る、北の山という印象が強く残りました。登山口までの砂利道…というより岩のボコボコ道を車で行くスリルの後は、お山自体はとても優しくて、歩きやすく感じました。下山後の竜ヶ森キャンプ場にて、今までで一番豪華なキャンプを経験させて頂き感激でした。夜に現れた大量のカメムシとの真剣な戦いも、かなり印象的でした!そして朝には見事に撤収するカメムシにも感心しました。

 あまりピークらしくない山頂

 天気はまずまずでした

 今回のキャンプは、テントではなく休憩所(ドラゴンハウス)を使用


6月5日(日)鳥海山・百宅コース(晴れ)

 藤原が所属する秋田高校山岳部OB会と他山岳会との合同企画があり、鳥海山・百宅コースに行ってきました。大清水小屋に泊まっての交流会の翌日、スキーを背負って山頂を往復してきました。自然度が高く、スキーコースとしても大変すばらしいコースでしたので、この場を借りてご紹介したいと思います。

参加者

都立小石川高校山岳部OB会 0原、K子、S本、O竹、T原、N田、W部、T橋ファミリー他 (12名)
本荘高校山岳部OB会 N村(1名)
本荘山の会 K野、Y田(2名)
秋田高校山岳部OB会 H沢、H山、S木、S木、S峨、藤原(5名)

報告

 今回のコースは標高差が1,400メートル。県内の登山コース中では最大の落差ではないだろうか。並のコースなら2往復分にあたるところ、酒臭い息を吐きながらの体調で登り切れるか、若干の不安を抱えながら7:15ころ出発。小屋脇の雪渓から登りにかかる。
 小石川勢は山スキー、ショートスキー、つぼ足と多彩なスタイル。スキー板を半分にカットした自作のショートスキーを背負った方もおられた。一方、秋田勢は全員山スキーであった。雪消えが進んでいて、下の方では雪面がつながっていないところが数カ所あり。数度の藪こぎと夏道歩行。その都度スキーは外して背負わなければならない。藤原ははじめからスキーを背負って出発したため着脱の手間からは解放されたが、背中のファットスキーは腰にずしりとこたえ、夏道では枝に引っかかる。軽快そうなつぼ足のT橋ファミリーがうらやましい。

 雪渓が切れた藪の先に唐獅子平の小屋の屋根がようやく見えてきた。あの藪をスキーを背負って突破するのは骨が折れそうだ。右側の雪渓を伝えば回り込めるのではないか。そう考えてコースを右に転針したが、これがとんでもない判断ミスだった。小屋よりかなり上に来ても、まだまだ藪が途切れる気配はない。先行した本荘山の会・Y田さんが、意を決してスキーを外し、左手の藪斜面の突破を試みる。それにS木先輩と藤原が続く。じゃまなスキーとストックを抱えながら、絡まる藪と滑る足元に四苦八苦する。足首が動かせないツアーブーツの足元もなかなかいうことを聞いてくれない。
 息を切らしてようやく藪斜面の上に出たところ、やはり小屋からは大分上に来てしまっている。まっすぐ小屋に向かうのは明らかに無理。それでもY田さんは小屋方向に向かおうとする。高山帯の藪は柔軟でしなり強く、スキー装備をもってしては容易には突破できない。スキーとストックを抱えながら、からみつく枝を抜け、不安定な足元のバランス確保にエネルギーを浪費する。悪戦苦闘の末にようやく藪を脱出するも、出た先はついさっき通ってきた雪渓であった。
 結局、唐獅子小屋には、当初避けた藪を突破していくことになった。すでに気力と体力はかなり消耗している。雪渓のどんづまりの藪のたもとには数セットのスキーがデポされていた。本日は唐獅子小屋で終了ということなのだと理解。皆に倣い、スキーをデポしてえいやっと藪に突入した。

 一足先に唐獅子小屋に着いていたH山先輩が「何だスキーはどうしたんだ」と言う。「この上が一番いいところなのに」とのこと。見ると、居並ぶ面々は皆スキーを抱えている。では、下に置いてあるスキーは誰の??
 ということで、H山先輩のフォローを得てスキーを回収しに行くことになった。やれやれといったところもあるが、ここは先輩に感謝である。しかし、このようなぼろぼろ状態で上までたどり着けるのだろうか。標高差はまだ550メートルあるぞ。

 唐獅子平の上部は、それまでとは一変して高山の雰囲気へと変わり、フラットな雪面がどこまでも続いていた。太陽の周りには二重の虹が光り、ゴールとなる外輪も見える。歩調に呼吸を合わせ、息を切らせないように注意しながら下を向いて一歩一歩を重ねていく。膝に痛みが出始めているのが気にかかる。
 小石川勢は1900メートル付近で休憩に入った。12:00が登りのタイムリミットなので、ここで降りるのだとのこと。一緒に降りようかと考えたが、我が先輩らは意に介せずそのまま行ってしまう。やむなく、小石川勢に別れを告げ、先輩らを追いかけることになる。

 七高山に到着したのは13:15であった。藪こぎのロスタイムを含めここまで6時間かかっていた。体の傷みも著しく、向こう2日位は使い物にならないかも知れない。しかし、気温は低めで雪はまだ腐っていない。今日の下りはたぶん今期随一のものになるだろう。

 唐獅子平までの斜面は広く、フラットで、雪面はほどよく締まったザラメ雪であった。山での滑りはともすれば慎重になりがちだが、雪がいいので思い切り飛ばしても何の不安もない。ハイスピードでザラメ雪を切りまくる。ショートターンで雪面の反発を楽しむ。今日は自由自在だ。膝はつらいが、心はここで完全に解放された感じがする。

 下りの後半では、再度の試練が待っていた。スキーでの下りは、やり直しがききにくい。登りの時とは違うところを降りていることに気がついた。GPSで確認したところ、一本右側の雪渓に入ったようだ。もとの道に戻るには左手の藪を突破しなければならない。夏道までの距離は約50メートルと見た。同じくGPSでチェックしている本荘山の会のK野さんも同様の見解である。登り直しするよりは50メートルの藪こぎ、ということで再度の藪突入となった。

 下りでもこんな苦労をして、大清水小屋に着いたのは15:00を過ぎてのことだった。大清水小屋の周囲は、薄緑色のブナの新緑と青い空、白い雪とのコントラストが美しい。小石川の方々も下りでは苦労をされたようで、最後尾の方と我々がほぼ同着であった。小屋前のわき水でのどを潤す。きれいな水が豊富なのは本当にありがたいことと思う。

 小石川の方々とは、来年の再会を期して別れた。こんなに登り応え、滑り応えのあるすばらしいコースがあるとは知らなかった。林道開通の時期を目指して各地から山スキー集団がここに集まるのも頷ける。来年度も実施の方向ですので、希望者はぜひ。(藤原レポート)

 今回の足跡。登りはじめてしばらくしてGPSの電源を入れたのと、下りの途中でバッテリーが切れたのとで、下の方のログが一部切れている。
クリックすると拡大します。


6月18日(土)丁岳縦走・中道コース(くもり→雨)

参加者

三浦、黒木、橋本、高橋、荒金、小森、中田、小原、梅崎 計9名

行程

5:00秋田市出発〜7:45登山口出発〜9:00観音岩〜10:00花畑〜10:40山頂〜12:20五階の滝分岐(昼)〜中道コースへ〜14:50林道〜15:10登山口着〜鳥海荘で入浴〜18:30秋田市着

メモ

 秋田県と山形県の県境のほぼ中央に位置する丁岳。丁岳とかいて「ひのとだけ」と読む、一見読めないこのマイナーさがいい。山頂をピストンするよりも、違う道を通って下山という「縦走」は気分的に楽しい。登り口と下山口が同じ三角縦走コースがあることはありがたい。
 登山口についたら先行車が1台のみ。準備をして、感想執筆者じゃんけんをして(言いだしっぺが負けた)、地図を見て出発。橋を渡って、いきなり急坂。終わったと思えば、また急坂。たしかに地図を見ると、等高線が混んでいる。山頂までゆるやかなところはほとんどなかった。あまり気温が高くないのが幸いだ。そんな中、林の中をイワカガミやマイヅルソウなどの花々が可憐に咲いていた。特にイワカガミはとてもきれいな澄んだピンク色が大輪であり、今まで林の中でみたイワカガミの中で断然一番だった。林を抜けて開けていた花畑はまだ早かったようで残念ながら花はほとんど咲いてなかった。変わりに、目の前に鳥海山がどどんとそびえていた。すごいなぁと思っていると、あっという間に雲が鳥海山を隠してしまった。花畑を後にして、ぐるっとまわって山頂へ。山頂には先行者のおじさんと犬がいた。山頂は広く刈り払っているが、周囲は木に囲まれていて眺望はない。おまけに「丁岳」と書いた山頂看板もない。普通はしつこいくらい山頂の看板があるのに…。仕方が無いので、奉納されていた墓石みたいな前でとりあえず写真を撮って、これから長い縦走を思い早々と向かった。標高が低いせいか、歩いている間は大丈夫なのだが、ちょっと休憩していると、ハエかブヨがわらわらときて大変だった。やはり黒い色に群がるようだ。私は網をかぶったのに、おでこを刺されていた。
 山頂から先の道もなかなかだった。ヤセ尾根の上を歩いているので、一歩足を横に広げすぎるとおそらく落ちる。マツや笹でよく見えなかったのが幸いだ。下りも垂直に近い急坂。下り終えてふと見上げると、垂直な岩場。その脇を通ってきたのだ。そんなアップダウンが続き、ぽつぽつと雨が降り出してきた。そろそろおなかが空いてきたが、予定の萱森まではまだかかりそうなので、お昼を食べるに適した場所を探すが広いところがなかなかない。しばらく行くと、「五階の滝方面」と書いた中道コースと思われる分岐が出てきて、そこでお昼をとった。すぐ止むと思っていた雨が本降りになってきた。縦走する気が満々だったが、萱森もまだ通過していないし、縦走してもかなり時間がかかりそうなのと、道の不安さからそのまま中道コースで下山することにした。この下山道もまた大変であった。道が細くへつっているし、急坂で雨も降っているせいかどろどろで滑る滑る。コケない人はいなかったのでは…。笹や木につかまりながら慎重に下ったが、そしてこの道も意外に長かった。縦走したのはわれわれだけだったようで、誰ともすれ違わなかった。やっと林道終点まで降りてきて、車まで林道を歩いていたら、ガサっと音がして何かが走っていった。茶色いうさぎだった。「うさぎうさぎ」と叫んでいたら、うさぎはマッハで走り去り茂みに消えていった。
 今回は小原さんが初山行だった。普段からマラソン等もしているとあって、このハードでどろどろな悪路を歩きこなしていた。こんな道だったのに、「一人じゃ絶対来られないからよかったです」、と言ってくれてありがたい。それと当会の男子陣は頼りになるなぁと思った。先頭を歩いてくれたり、最後尾についてくれたり、女性陣をフォローしてくれたりと、みんなやさしいと思った。
 いつか観音森までリベンジしたいと思うけど、とりあえずはしばらくいいかな。怖い怖いと言いながらも、こういうアドベンチャー的な登山道実は好きかも。(梅崎レポート)

 登り途中の観音岩

 鳥海山は頭だけ残してたちまち隠れてしまった

 山頂でわんこに出会った


6月25日(土)滝ノ上温泉〜乳頭山〜千沼ケ原

参加者

黒木、小森、中沢、三浦(計4名)

行程

5:00秋田市役所集合・出発→7:20/7:45滝ノ上温泉登山口→8:55白沼→10:55/11:30乳頭山山頂(昼食)→12:15千沼ヶ原→14:15/14:30平ヶ倉沼分岐(ティータイム)→15:40登山口到着→滝ノ上温泉にて入浴→18:30 秋田市役所到着・解散

報告

 今回の山行コースは日帰り縦走としては比較的長距離でありしかも変化に富んでいる。この特徴を踏まえ、次の5つのステージに分けてそれぞれについて報告することとしたい。

ステージA:滝ノ上温泉−白沼
ステージB:白沼−乳頭山
ステージC:乳頭山−千沼ヶ原(せんしょうがはら)
ステージD:千沼ヶ原−平ヶ倉沼分岐−熱交換所登山口
ステージE:熱交換所登山口−滝ノ上温泉

〜 滝ノ上温泉における気象条件等(参考) 〜
  推定気温17度、無風、高曇り

【ステージA:滝の上温泉−白沼】
 滝ノ上温泉「みやま荘」脇から始まる登山道。鬱蒼とした樹林帯の中を緩急のある坂が連続する。これから先はまだまだ長い。スローペースを保ちながら進む。忍耐強く歩いていると、時折林が切れる地点が現れ始める。そこから三ツ石山が見える。だが、白沼へはなかなかたどり着かない。まだか・・・まだか・・・と思いながらもなかなかたどり着かない。「♪静かな湖畔(沼畔?)の森の陰から・・・」念仏のように口ずさんでいると、樹林帯の中から突如「沼」が出現。白沼到着。折角の景勝地、ここで休憩にしよう。しかしながらベンチ等の腰掛けポイントがまるでない。仕方がないので、白沼の脇を通る登山道上での休憩としたが、水場の近くということもあり何やら虫多し。先週の丁岳縦走の「虫さされ後遺症」さめやらぬ中ここでの長居は無用と判断。早々に休憩を終え、次のステージBへ

 鏡のような白沼。ここで休憩としたかったところ。

【ステージB:白沼−乳頭山】
 白沼から少しばかり進むと樹林帯が切れ、急なガレ場の登りが始まる。これが噂の「まむし坂」。約100メートル程度の高さをここで一気に確保。途中、荒くなった呼吸を整えるため立ち止まる。振り返ると先ほど通過の白沼が眼下に。顔を上げると三ツ石山から八幡平に続く峰々が手に取るように見える。「まむし坂」を登り切ると灌木が左右からせまり、道は平坦になり、辺りはなだらかな湿原に変化する。湿原には「ワタスゲ」が群生しており、夏山ならではの穏やかな風情を醸し出している。ここで、ステージAではあまり長くとれなかった休憩をとることにした。休憩後再出発。灌木帯のトンネルをくぐり抜けると、今度は登り傾斜の雪渓が現れる。標高差は約40メートル程度であろうか。この雪渓は登り切る必要がある。慎重に雪渓を登る。それにしても雪渓を渡る風が心地よい。立ち止まって後ろを振り返ると何も遮るもののない180度の展望が開けている。雪渓を登り切りさらに灌木帯を通過すると、辺りは背の低いハイマツ帯へと変化する。標高は既に1,400メートルを越えている模様。辺りはアルペン的な様相を呈し始める。しばらく進むと山頂の形状が特徴的な乳頭山がすっかりと晴れ渡った青空をバックにして現れた。

 一部雪渓もある

 乳頭山頂が見えてきた

【ステージC:乳頭山−千沼ケ原】
 天候にも恵まれ風も穏やかな乳頭山山頂。我々パーティ4名の「貸切状態」となったこともあり、ここをもって昼食会場とした。何とも贅沢である。昼食後、千沼ヶ原に向けて出発。ルートは秋田駒−乳頭山縦走でお馴染みのルートである。乳頭山山頂から延びるガレ場やハイマツ帯を通るため展望がきき歩きやすい。やがて千沼ヶ原への分岐が現れる。ここを千沼ヶ原方面へ進む。なだらかな下りが始まる。千沼ヶ原に向かう途中、大きな雪渓が現れそこを通過すると、やがて足下が木道となり、あたりは広々とした湿原に切り替わる。ここが「千沼ヶ原」。大小の池塘(ちとう)の中を木道が静かに貫いている。今が盛りと池塘の回りには可憐な白い花が咲き誇っていて、その池塘をのぞき込むと小さな生物たちがいるのがわかる。千沼ヶ原は途中で灌木帯をはさみながら幾度か広々としたその姿を現す。千沼ヶ原を突っ切るこの木道は予想以上に長い。

 乳頭山頂は貸切。ここで昼食とした。

 木道が続く千沼ヶ原

【ステージD:千沼ヶ原−平ヶ倉沼分岐−熱交換所登山口】
 千沼ヶ原を突っ切ると、あたりは灌木から樹林となり道はいつしか「やせた尾根道」となる。ここからは滝ノ上温泉に戻る下山ルートとなる。だいぶ気温も上昇してきている。既に4時間以上歩いているので疲労の度合いも大きい。樹林帯の切れ目から眼下に平ヶ倉沼の深緑色の水面が見える。我々はその平ヶ倉沼まで下らなければならない。行程はまだまだ長い。やがて「やせた尾根道」から勾配のきつい下り坂へと切り替わる。勾配のきつい下り坂がやがて穏やかになってきた頃、熱交換所登山口への分岐に到着。ここから平ヶ倉沼は目と鼻の先。沼に降りて休憩にしようかと迷ったが、ステージAの白沼のこともあるので、この分岐点をもって休憩地とした。ここから熱交換所登山口までは1.5キロメートルである。休憩後、最後の力を振り絞るように出発する。それにしても山中の1.5キロメートルは長い。だいぶ歩いたなあと思い始めた頃、樹林帯の中に電柱と電線が現れる。どうやら熱交換所から伸びているようだ。まもなく、フェンスと年季の入った木製階段が現れ、これを慎重に下ると辺りが開け、熱交換所登山口に至る。

 平ヶ倉沼の彼方に岩手山が見える

【ステージE:熱交換所登山口−滝の上温泉】
 熱交換所登山口から滝ノ上温泉までは楽しい楽しい?車道歩きである。20分程度の歩きと踏んでいたが、20分経過してもまだ到着しない。結局30分強の歩きとなった。滝ノ上温泉に到着した頃には、陽も西にずいぶん傾いていた。それにしても縦走終了後の独特の満足感はなんとも言えない。この余韻を楽しみながら疲れを癒しに滝ノ上温泉への入浴へと向かったのであった。

【最後に】
 千沼ヶ原には高原の湿原ならではの独特の美しさがある。2年前の定例山行のコースにもなったお馴染みの「秋田駒−乳頭山縦走コース(笊森山経由)」では、頑張っても秋田県側の千沼ヶ原の入口近辺を通過するに過ぎずその全貌を知ることはできない。今回のコースであればこそその全貌を知ることができるものと思われる。さらにまたコース自体が変化に富んでいる上、登山終了後に入浴した滝ノ上温泉もなかなかのお湯であり疲れが癒される。今回のこのコースは、いろいろな意味で楽しみの多い会員各位に是非ともお勧めコースの内のひとつであるように思われる。(黒木レポート)


7月24日(日)鳥海山・鉾立コース(おおむね晴れ)

参加者

高橋、黒木、藤田、鵜木、小原、ほか(計8名)

行程

以下レポートのとおり

報告

4:30 自宅発
 空はわずかに曇り空です、ここ数年なぜか怒涛の勢いで暑さに弱くなっている僕にとってはありがたい天候です。願わくば、良すぎず悪すぎず「うす曇り」な感じでありますように。

6:00 仁賀保マックスバリューにてメンバー集合
 ほぼ6時ジャストに到着すると、全員集合完了してました。それにしても、今回は知らない人が多いなぁ・・・。顔見知りなのは担当の高橋さんと、後は黒木さんとウノキっちゃんだけか。3人ともサポートタイツ+半ズボンの今風なファッションで決まってるなぁ。僕なんかこの間やっとニッカズボンやチノパンから卒業したばっかりだっていうのに。

6:40 鉾立着 〜 6:50 同発
 さっと準備して、軽い自己紹介の後出発です。どうか暑くなりませんように。

7:40 1480m付近 休憩 (天気 曇り)
 ここまではたいした傾斜もなく、整備された道で楽々でした。沢沿いの雪渓から雪解け水が流れ出て、冷たくてチョーおいしい。曇っているとはいえさすがに暑く、火照った体を癒してくれます。水場のある山って素晴しいと思います、僕が偉い人なら水場の多い山は世界遺産に登録しちゃいたいくらいです。

8:30 御浜小屋着 休憩 (天気 曇り 空一面に薄い雲)
 御浜小屋のある稜線へ上がるとき、少し急坂になりました。少しお疲れです。
 けど、そんな疲れも鳥海湖とお花畑のきれいな景色が癒してくれます。皆さんそれぞれにカメラに収めたり、心のカメラに収めたりと、満喫しています。時折吹いてくる風は残雪上を通るときに冷たく冷えていて、まさに別天地でした。
 そ・れ・は、いいとして!ここまでの道は少し整備されすぎです。砂利を敷いた道やら石の階段、果てはおしゃれな石畳まで。山を歩いてる気がしません!

9:25七五三掛の分岐 軽く休憩 (天気 霧雨)
 ここまでは花畑のきれいな穏やかな道のりでした。それなりの起伏なのでそれなり息が切れますが、景色のきれいな危険の少ない道でした。
 ここは、少し広い広場になっていて、皆さんここで息を整え次の道へ進もうとしています。ここから千蛇の谷へ進むか外輪山へと進むかに分かれます。さすがに疲れてきましたが、ここからが楽しみにしてきた外輪山の道です。岩っぽい道を進めると思うと疲れも飛びます。外輪山コースを進むのは初めてです。

9:50文殊岳手前の沢の付け根辺り 休憩 (天気 霧)
 さっきまで降っていた雨はやみ一面の霧です。ここまでははっきりとした岩場ではないですが、傾斜のそれなりにあるのぼり甲斐のある道でした。時々千蛇側の道が切れているので登り降りの際には少し注意が必要です。ですがそこからの景色が絶景です。千蛇の谷を中心にした尾根線が実にきれいです。雪渓を歩く人が見えます。「見ろ、人が○○のようだ!」

10:05 文殊岳着 写真だけとってスルー
 「三人寄れば文殊岳」ってなわけで、三人ずつ写真を撮ってここはそのままスルーです。

11:10 七高山・山頂小屋分岐
 ここに荷物を置いて、七高山山頂を目指します。ここまで結構きつかった。

11:20 七高山山頂 (天気 曇り)
 絶景かな、絶景かな。ここまでがんばった甲斐がありました。とてもいい景色です。齢8歳の坊やがいました、がんばりやさんだね!!

11:40 山頂小屋着
 分岐からの下りは何度通っても急で怖いです。雨の日なんかは要注意ですね。
 ここにザックを置いて、水だけ持って新山へアタックです。
 そうそう、この小屋のトイレはバイオトイレでした。使用の際は使用料を箱に入れましょう。


12:10 新山山頂着 (天気 曇り)
 景色も良くて最高です。やっぱり新山の登りは面白いですね。巨岩が折り重なったような山ですから、手足を使ってワイルドなのぼりが楽しめます。物を岩の隙間に落とすと二度と取れないので要注意です。
 ウノキっちゃん曰く、アルプスより面白いそうです。

12:40〜13:20 山頂小屋にて昼食(天気 曇り)
 食事の最中にガスがかかってきました。山頂はナイスタイミングでしたね。特に新山の下りは雨やガスでは危ないですからね。

15:10 鳥海湖着 (天気 晴れ)
 ここで写真タイム、雲の切れ間の絶景を待ちます。鳥海湖のほとりは景色がいいいですね。雪解け水もおいしくて、言うことなしです。
 ここまでは、千蛇の谷の雪渓を通って、七五三掛けから尾根を外れてトラバースコースを通ってきました。千蛇の谷で山頂に向かうちびっ子の集団とすれ違ったんだけど、あの人たちは山頂に泊まるのだろうか?そんな荷物は持ってなかったように見えたんだけど・・・。
 それから、七五三掛けから鳥海湖へのトラバースルートは要注意です。地図にない道が多すぎます。視界が悪いときはルートを失いかねないので使わないほうが賢明です。

15:30 鳥の海小屋着 (天気 曇り)
 鳥海湖からの急な登りを息せき切って一気に登ってきました。心臓が飛び出るかと思いました。高橋さんのお友達が先導した高橋さんに「本気で殴ろうかと思った」と、ぼやいて笑っていました。たまに必死で登るときついけど楽しいんですよね。 『なぁに、どうってことはない。俺たちはほんのちょいとやりすぎちまっただけさ』ってなもんです。

16:45 鉾立て着 (天気 晴れ)
 ここまで最後の下りはきつかった。長時間行動ですからね、疲れと達成感の絶妙なコラボレーションが癖になりそうです。斜陽が暑いけどきれいです。みんな良くがんばりました。今日初参加の方々、また一緒に登りましょう。
 お疲れ様でした。(藤田レポート)


8月6日(土)〜7日(日)岩手山・網張コース(晴れ時々くもり)

参加者

黒木、小森、長谷部、橋本、藤田、三浦(5名) キャンプのみ参加:梅崎、藤原

行程

1日目
秋田市発(12:30)→網張キャンプ場(15:00)→宴会開始(17:30)→就寝(22:00)
2日目
起床(5:00)→キャンプ場出発(6:50)→リフト乗り場(7:00)→リフト乗車(7:10)→リフト着(7:50)〜切通し(9:40)〜鬼ヶ城〜不動平小屋(12:10/昼食/12:55)〜お花畑〜切通し(14:20)→リフト乗車(15:45)→リフト着(16:25)→網張温泉にて入浴→秋田市着(19:30)

メモ

 秋田市は真夏日が続いており、当日も暑かった。キャンプ場は4年前と変わらず、きれいに整備されており、標高のおかげか市内よりは涼しい。前回は9月初めだったので貸し切りでしたが、今回は夏休み期間でもあり、林間のキャンプ場には炊事場近くにすでに数組のテントが張られていました。奥のサイトしか空いていなかったけど、車で奥まで入って荷物を運べるので助かりました。荷を広げたとたんに雨が降ってきましたが、木陰でバーベキュー会場を設営。やがて雨は止んで、手際良くテントも設営。テントを組立てるたびに、テントって簡単に立てられるんだなあと思うのに、毎年やっぱり忘れてしまう・・・。
夕食のメニューは、バーベキューと焼そばと大盛りサラダ2種。ちょうど準備ができた頃に、会長が八甲田から駆け付け合流。日が落ちると、かなり涼しくなりました。食べきれないほどの食材でお腹を十分満たし、大いに盛り上がりました。今回の話題の食材は、藤田さん差し入れの「牛タン」。噛みしめる程に肉汁が出て美味しいのですが、あごもやや疲れます?女子的には、藤田さん差し入れの「さつまいも」と「とうもろこし」が甘くて好評でした。20時過ぎには仕事を終えた長谷部君も合流し、全員揃いました。キャンプ場内は外灯がついており、ヘッドランプは不要なくらい。寝る頃には外は涼しいのに、テント内は暑く、シュラフに入るか迷う微妙な気温。私は北アルプスで得た教訓により耳栓を購入しており、このおかげ?か、まずまず眠れました(テントの外でいびきは聞こえたけど)。
 翌日は5時からすでに日が高く、暑い。昨日作ったカレーを温め、残ったサラダと一緒に美味しくいただきました。昨夜の大きなキャベツのかたまりが、橋本さんにより素晴らしい千切りになっており、食べやすかったです。梅崎さんと会長に別れを告げて、リフト乗り場に向かいます。リフト乗り場には既に登山客の姿が見えました。岩手山の網張コースは、4年前に一度経験があったので、懐かしい光景です。今回は、前回よりどれだけ楽に登れるかなと期待していましたが・・・。
 リフトからの展望を楽しんだ後、犬倉山に向かいます。遠くに八幡平の山並みが見えて美しい。行きは犬倉山をまっすぐ通過することにしたが、道は滑りやすく下りがきつい(帰りは藤田さんの提案で、犬倉山を巻くことに)。姥倉山分岐までは、樹林帯の中をゆっくりとした登りになります。やがて展望が開けてくるが、ガスがかかってきて見えなくなりました。歩きにくい木段を登りつめると、地熱発生地帯に出ます。マットの上に座っていても、地熱でお尻が暖かいのが面白い。ここからはお花畑を眺めながら、平坦な道を軽快に歩きます。「切通し」まではまたゆっくりと登り。ここを過ぎると、急登となります。樹林帯で風が遮られ、多量の汗が出ます。黒木さんはお腹の調子が悪かった様子?時折、眼下にお花畑方面の景色が見えてきれい。展望が開けると、目の前には岩だらけの鬼ヶ城!前回は、初めての岩登りで楽しかったなあ、という思い出があります。しかし、今回は、鬼ヶ城ってこんなに長かったけ?と感じてしまいました。ガスってはいるものの、暑さからのダメージは大きく、こまめに休憩を取ります。時折吹く冷たい風で生き返るような気持ちになります。疲労が大きく、せっかくのお花畑にも感動は小さい。コマクサを見つけた時は、ちょっとテンションアップ。雨がぱらついてきたが、やっとの思いで不動平小屋に到着。外のベンチにて昼食タイム。山頂にはたくさんの人が登っているのが見えました。
 黒木さんが八合目小屋まで水を汲みにいき、橋本さんはベンチでお昼寝をして体力回復。美味しい水を携えて出発。滑りやすい道をひたすら下って「お花畑」に到着。ここは湿原が広がるが、季節のせいかお花はやや少なめ。「お花畑」から平坦な道を川沿いに進みます。川の色が温泉みたいでしたが、湯気はなし。大地獄谷分岐からは、岩だらけの荒々しい風景が見られました。ここから「切通し」まで長い登りに入ります。ここまでみんなのペースに何とかついていけたのに、遂についていけなくなってしまいました。三浦さんが後ろを振り返り、何度も待ってくださいました。その後は、来た道を辿りますが、行きで苦労した「犬倉山」は迂回コースの方が断然楽でした・・・。そして、何とか全員無事にリフト乗り場に到着。リフトの下りでは涼しい風に吹かれて雄大な景色を見ながら、満足感に浸っていい気分。
 このコースはロングコースではありますが、樹林帯や地熱地帯、岩登り、お花畑など変化に富んでおり、よいコースです。リフトからの眺めも楽しいです。暑くなければ、もっと余裕を持って楽しめたかな。秋にも訪れてみたいです。
 網張温泉、お湯はにごり湯で最高なのに、お湯が熱すぎるのと脱衣所に冷房がなくて残念。ぬるければ、いつまでも浸かっていたい名湯(千年の名湯と書いてました)です。
暑い時の登山は、体力が消耗するものですね。私の場合、今回は歳のせいか暑さのせいか、前回より苦戦しました。しかも、大量の発汗により、手足全体に汗疹ができ、皮膚科に通院するはめになりました・・・。
 今年もAYH恒例のキャンプ山行に参加できてよかったです。担当の橋本さん、準備等ありがとうございました。参加された皆さん、本当にお疲れ様でした!(小森レポート)

 キャンプの王道バーベキューと焼きそばで盛り上がる

 今日は暑い。みんなややばて気味。


8月21日(日)月山・弥陀ヶ原コース(小雨・風強し)

参加者

三浦(M)、藤原、陽、高橋、荒金、鵜木、斉藤、三浦(W)、奈良(9名)

行程

秋田市役所(5:00発)→仁賀保で高橋氏と合流(5:50)→月山8合目駐車場(8:10/8:25)〜弥陀ヶ原〜仏生池〜月山頂上小屋(11:10/昼食/11:50)〜月山神社(11:55/12:05)〜仏生池〜弥陀ヶ原〜月山8合目駐車場(14:10/14:25)→八森温泉「ゆりんこ」で入浴→秋田市役所(18:40着)

メモ

 連日30度を超える日が続いていたところ、今日の庄内地方の予想最高気温は23度。天気も雨模様の予報。月山は会山行としては11年ぶりであるが、11年前の前回は一日中霧の中。12年前の前々回は雨に降られて登らずに帰ってきている。この山ではなかなか天気に恵まれない。
 市役所の集合は5時であったが、遅刻者はゼロ。皆優秀だ。最近はかつてのように出発が遅れるということがない。今回初参加の奈良さんは大館を3時に出てきたとのこと。
 三浦さんと私の車2台に分乗して出発する。南下するにつれ空の雲が次第に多くなる。山道に入ると雨粒も落ちてきた。風も結構出ているようだ。傾斜のきついヘアピンカーブの道が延々と続く。2速のトルクではやや力不足。1速と2速の中間のギアがあればなあなどと考えながら、ようやく8合目駐車場に到着。
 8合目では、細かい雨粒混じりの風が吹き荒れていたが、出発をためらわせるほどではない。ただ、山頂で火を使うのはとても無理だろうと思い、コンロ+カップラーメンセットは置いていくことにした。全員が長袖シャツにカッパを着て出発。以下、要点箇条書きでレポートする。

・出発間際、大型バス3台が乗り付けたと思ったら、風雨の中、ビニール合羽などを羽織った観光客一行百数十名がバスガイドを先頭にぞろぞろと登山道に入ってくる。本パーティは、観光客の人波に飲まれ、一時ばらばらになりかけるというハプニングに見舞われた。
・登山道は、一部の木道以外はほとんどが石に覆われている。全ての石の表面は、踏まれ踏まれて丸くすり減っており、このコースの登山者の多さと歴史の深さを実感する。
・月山は雪消えが遅いせいか、8月下旬だというのに夏の花を豊富に見ることができた。ハクサンフウロとハクサンイチゲが花盛りだった。他にニッコウキスゲ、エゾシオガマ、ハクサンシャジン、ウサギギク、モミジカラマツ、ミヤマリンドウ、ウメバチソウ等々。
・金剛杖に白装束の団体といくつもすれ違う。参拝登山者の数は明らかに一般登山者やハイカーを上回る。一般登山者はこの山では新参者であるという事実を実感する。
・本日のルートは、標高差約500メートルに対し水平距離約4キロ。登りらしい登りがないまま緩い山道が延々と続く。ガスで周りが見えないせいか風景も単調で、あれっという感じで山頂に着いてしまう。
・予想したとおり、山頂では風が強くて座って休める状態ではなかったが、山頂小屋を覗くと200円の休憩料で休めることがわかった。靴と雨具を脱ぐのは面倒だったが小屋で休憩することにする。土間での火器使用がOKであり、コンロ+カップラーメンセットを置いてきたことを激しく後悔。
・一部有志が山頂の神社に参拝した。参拝メンバーは皆参拝の前にお祓いを受けた。高橋氏が秘蔵の御朱印帳を取り出し、月山神社の朱印を受ける。伊勢神宮、善光寺等々、高橋氏の朱印コレクションの充実ぶりに陽などは大変感銘を受けていた。陽の老後の趣味が一つ増えそうである。

 今回は、なんと3名もの新人が参加。斉藤さんと三浦さんはおろしたての合羽に身を包んで、悪天候の中がんばって歩いてくれました。奈良さんもズックで滑る足元に苦労し足を痛めながらも何も言わずに歩き通してくれました。皆さん大変おつかれさまでした。(藤原レポート)

 遠くに鳥海山が見えるが空はどんより。山は雨

 頂上小屋ではゆっくり休憩できました

 卯年は月山の縁年。参拝の御利益は12年分とか


8月28日(日)太平山・丸舞コース(晴れ)

参加者

藤原、黒木、橋本、小森、鵜木(5名)+陽(山頂で合流)

行程

秋田市発(7:00)→南又沢出会駐車場(7:40/7:55)〜垢離取り場〜炭坑跡〜風穴〜三十三滝沢水場〜奥岳(11:45/昼食/12:40)〜南又沢駐車場(15:10)→ユフォーレで入浴後解散

メモ

 先週、月山に登ったばかりではあったが、運動不足を解消したいと思って、急遽個人山行を企画した。急な呼びかけにもかかわらず数名が名乗りを上げてくれた。丸舞コースは、歩き始めの標高が150メートルと低く、山頂までの標高差は約1,000メートルである。歩きごたえのあるコースなので、気合いを入れて臨んだ。今回も要点箇条書きでレポートする。

・南又沢と北ノ又沢の合流点にはテントを張れるスペースがあったはずだが、かつてあった平場は流されてしまったようで影も形もなく、ヤブに覆われた斜面に化けていた。学生時代に幾度となくテントを張った思い出のテン場は無くなってしまった。
・垢離取り場までの沢沿いの道は歩きやすく、快適に距離を稼ぐことができる。昔と何も変わっていないのは嬉しかった。
・炭坑跡の上部からの道は、地形図によると尾根上を真っ直ぐに通っているはずであるが、道は途中から尾根の左側を巻きにかかっている。道は荒れ気味で、昔の記憶ともマッチングしないので、???と思ったが、刈り払いはされていないながらもはっきりしていることから登山道であることは間違いないようだ。そのあと道は尾根上方面に折れて、間もなく風穴に出た。ひとまず安心。
・今日はとにかく汗が出る。鉢巻きタオルを絞ること数知れず。2リットルのペットボトルもこの分では飲みきってしまうことになるだろう。皆の疲労度もじわじわ高まっているようだ。
・刈り払いがされていない道にはヤブがかぶさり、時折現れる日向では何かの花が咲いていて、ヤブをかき分けるごとに花粉が舞う。汗とヤブでむず痒くなった腕を掻いたら、とたんに両腕はじんましんに覆われてしまった。アレルギー体質はつらい。
・三十三滝沢の水場でひと休みしようと思っていたが、頼りにしていた古い記憶と現実の姿とが一致せず、水場を通り過ぎてしまったことにあとで気づいた。(下山時に無事水補給はできました。)
・疲れ気味の体を持ち上げてやっと山頂に着いた。出発から3時間50分ほどかかっている。どうせ来るならもう少し涼しい時季にすればよかったかなと少し後悔。
・山頂でカップラーメンを食べていると、下から突如陽が登場。9時ころに駐車場を出発して我々を追いかけてきたとのこと。3時間での登頂はなかなかの好タイムである。
・登りではヤブで足元が見えづらかった道は、下山時には踏みしだかれてずいぶん歩きやすくなっていた。順調に下って、3時過ぎに車に到着。

 以上、残暑の厳しい中、結構大変な山行になりました。急な呼びかけに応じて参加してくださった皆さん、ありがとうございました。そして思わぬ苦労をかけてすみません。次回はもうちょっとおいしい山行を企画したいと思ってます。(藤原レポート) 

後日、再度同コースを歩いてログをとってきました(10/8、藤原)


9月10日(土)鳥海山・湯ノ台コース(雨)

参加者

黒木、陽、三浦、橋本、荒金、中田(6名)

行程

秋田市役所発(5:00)→湯ノ台登山口(7:30/7:45)〜滝の小屋(8:05)〜河原宿(9:10)〜伏拝岳(11:05/11:15)〜七高山(11:45/12:25)〜伏拝岳(12:50)〜河原宿(14:40/14:50)〜滝の小屋(15:50/15:55) 〜湯の台登山口(16:15)→鳥海山荘にて入浴−秋田市役所着(19:30)

メモ

 今回は 夢にまで見た(見てませんが) 初 鳥海山でした。 参加者は女性が私だけで、ついていけるか心細かったものの、無事に歩ききることができました。
 あいにく 最初から雨でした。雨のせいか、コースがマニアックなせいなのか、いつもの山行同様 人気のない静かなスタートでした。
 ガスがひどくて全く視界はなかったものの、それでも鳥海山は素晴らしくて、立ち止まると 眼下には絶景が見える気がして、それだけで 大満足でした。
 1700メートルから先は、私の人生で一番高い地点になりました。それを思ったら急に酸素が薄く感じたりしましたが、無事に山頂で達成感ととびっきりの感動を味わうことができました。登頂記念に山頂で子供たちと夫が待っていて、生演奏で迎えられる… そんなサプライズはありませんでしたが、記念日になりました。外輪山は 本当に気持ちよかったです。ガスがかかってようが雨だろうが、めちゃめちゃ感動しました。
 下山は、途中からはひたすら苦行でした。でも、沢山の山ガールに山ボーイを見ることができました。カッパなのが残念でしたが、今までほとんど山貸し切りみたいな山行が多かったので、新鮮でした。下山は私のベースが下がる一方で、かなり予定から遅れてしまって申し訳なかったです。
 今回も仲間の声がなければ挫けそうなきつい山行でしたが、やっぱり山は素晴らしい!
 次はぜひ晴れた日に山上から日本海が見てみたいです。(中田レポート)

 雨とガスの心字雪渓

 変わらぬ天候のなか、ようやく七高山に到着する


9月23日(金)白岩岳(晴れ時々くもり)

参加者

藤原、陽、荒金、信太(4名)

行程

秋田市(6:00)→入角沢林道起点から約2.4km付近崩壊地(7:30)〜林道終点(8:00)〜シシ小屋跡(9:00)〜行太沢展望台(9:55)〜白岩岳(10:00)〜白岩薬師岳(10:15 10:55)〜白岩岳(11:10)〜シシ小屋跡(11:50)〜林道終点(12:40)〜入角沢林道起点から約2.4km付近崩壊地(13:15)→[「温泉ゆぽぽ」経由]→秋田市(15:30) 【登山往路:2時間30分 復路:2時間20分】

メモ

 当初9月18日(日)に予定されていたものの、天候悪化のため延期となり、23(金)に実施となったこの山行。4人パーティーで、うち1名は新人さん、そして全員白岩岳は初めてといった山行であった。
 林道が崩壊しているとの情報をもとに進んでいったところ、起点から2.4km付近で崩壊している状況を見つけ、そこから登山開始。登山口(林道終点)まで30分程歩くこととなった。確かに林道は崩壊しているものの、実際歩いてみたところ車の通行は可能とみられた。(林道終点まで車で行ける模様。トホホ・・・)
 林道終点からの登山道はスギ林の中。尾根筋を上がり平坦な場所を通り過ぎつつ標高を稼いでブナ林へ。ここ数日間天気が悪かったせいか最近登った登山者の形跡もなく、熊でも出てきそうな雰囲気の林の中を通過しつつシシ小屋跡に到着。
 その後稜線に出、ところどころブナ林の木々の間から仙北平野を眺めながら(このあたり登山道が草に覆われ歩きにくい箇所あり)行太沢展望台に到着。これまでほとんどが眺望のきかない林の中を登ってきたことから、田沢湖や羽後朝日岳といった北側や東側の眺望が開けたすばらしい休憩地であった。そこからすぐに白岩岳山頂に到着であるが、ただの分岐点のような場所でこちらの眺望はまるでなし。時間的にも早いこともあって白岩薬師岳まで行ってみることとなった。
 白岩岳から高低さがほとんどない灌木の中の稜線上(登山道の刈り払いはしっかりされている)を15分歩いて小さな祠と二等三角点のある白岩薬師岳に到着。東側の眺望がよく和賀岳、薬師岳を綺麗に望むことができた。
 なお、当初の企画では山頂にて豚汁でも食するかといったものであったが、参加人数が少ないこともあり各々カップラーメンでの早い昼食を済まして下山することとなった。
 下りも登りと同じコースを下山。途中雨が降りそうな天気の中、登山開始地点に無事到着。帰りは「温泉ゆぽぽ」に浸かり、夕方前には秋田市到着解散と珍しく早く終了した山行であった。
 なお、インターネット上の山行記録等のサイトでもよく述べられているが、今回登った白岩岳への登山道は、国土地理院発行の2万5千分の1地形図に記載されている登山道とほとんど別のルートを通っている。旧道との交差箇所所々に案内標柱があるが、その旧道がどこにあるか分からない状況にある。登山時には地形図上の登山道ではなく、現道なりに進んで登る等注意が必要である。(陽レポート)

 途中の道標は熊に囓られてかボロボロ

 杉林を過ぎると明るいブナ林になる

 山頂手前の展望ポイントからは和賀山塊の盟主・羽後朝日岳が正面に見える

今回は珍しくオンナ抜き。アラフォーの精鋭メンズ4人で行ってきました。

 今回のトラックログ。登山道の現況は地形図上の道とは大きく違っているので要注意。クリックすると拡大します


9月25日(日)〜27日(火)飯豊連峰縦走

参加者

橋本(単独)

行程

一日目 晴れ時々曇り 飯豊山荘から丸森尾根を経由しエブリ差岳まで行き、戻って頼母木小屋に宿泊
飯豊山荘(6:40)〜夫婦清水(8:20/8:35)〜丸森峰(10:20/10:25)〜分岐(11:30/11:50)〜頼母木小屋(12:25/12:50)〜大石山(13:10)〜鉾立峰(13:50/13:55)〜エブリ差岳(14:20/14:30)〜鉾立峰(14:55)〜大石山(15:40)〜頼母木小屋(16:15)

二日目 曇り時々晴れ 頼母木小屋を出発し本山小屋で宿泊
頼母木小屋(6:30)〜分岐(7:10)〜地神山(7:30)〜扇ノ地紙(8:00)〜門内小屋(8:25/8:35)〜北股岳(9:35)〜梅花皮小屋(10:00/10:15)〜烏帽子岳(11:30/11:50)〜御手洗池(12:30)〜御西小屋(13:50/14:05)〜飯豊本山(15:15/15:20)〜本山小屋(15:30)

三日目 晴れ 本山小屋からダイグラ尾根を経由し飯豊山荘まで下りる
本山小屋(6:00)〜飯豊本山頂上(6:15)〜宝珠山の肩(8:20)〜檜山沢出会(13:25)〜梅花皮沢出会(13:50)〜飯豊山荘(14:15)

メモ

 飯豊は稜線までのアプローチが長く厳しい。丸森尾根は出だしから急峻。秋のこの時期でも汗が噴き出る。他の山では鎖場やルート指示などがあると思われる場所でもそのようなものはない。そのため稜線に出た時の喜びは格別である。稜線も山から山へのアップダウンが激しくペース配分が難しい。草紅葉が始まっており風の谷のナウシカごっこを一人でやってしまった。
 山容はアルプスの山々に似ており、非常にでかく、圧倒される。人も少なく、むしろアルプスより深く、山自体をゆっくり味わうことができる。紅葉は草紅葉くらいでまだ早かったが、ところどころに未だに高山植物が咲いており疲れを癒してくれた。盛夏のころのお花畑を想像すると夏もいいな〜と思う。ヘビ、トカゲ、コウモリ・・・がいらっしゃいました。まむしに道をふさがれ、ちょっと時間をロスした。
 三日目、険しいダイクラ尾根を下りながら見る、飯豊の稜線、遠くに見える朝日連峰の山々・・・心地よい秋風、ゆっくり流れる雲、音のない世界、しばらく座っていると時間が過ぎるのも忘れて物思いにふけってしまった。無の境地を切り開けるかもしれないと思った。戦闘機の爆音がなければそのままだったかもしれない。(自衛隊の飛行区域になっているようで、戦闘機がうるさい。)
 ダイグラ尾根は、一般登山道のように整備はされていない。指示柱もなく、岩場、ざれ場、ガレ場、木の根、倒木、一枚岩、など非常に歩きにくい。自然のままの道であり、オールラウンドの技術が必要と思われた。また、看板も朽ちはてているものが多く自分の位置がわからない。宝珠山、千本峰、休場ノ峰の場所は結局わからなかった。
 三日目の朝は、諸事情により3:30起床となってしまい疲れがとれず、また足にまめができ、下山で足がとまったり転けたりした。慎重に下ったことや景色に見とれてしまったため、時間が相当かかってしまった。水の重要性がより身に染みた山行だった。また、行きかう人や宿泊者といろいろと交流できたいそう楽しかった。山中では道の厳しさから「もう飯豊は二度といかなくてもいいで〜」と、ところどころ思っていたが、また挑戦したいと思ってしまう今日この頃である。

飯豊の山並み〜奥が飯豊本山と思われる

飯豊本山頂上

本山小屋からの夕日

ダイクラ尾根からの眺め〜朝日連峰が見える


10月15日(土)太平山・御手洗へのテーブル・ベンチ設置のボッカ協力(雨)

参加者

総勢26名(当会からの参加者は藤原、陽、梅崎、橋本の計4名)

メモ

 秋田大学職員山の会から、50周年記念行事で太平山・御手洗へテーブルとベンチを設置するので、ボッカの助っ人をお願いしたい旨の連絡があった。さっそく触れを回したところ、当会では私を含めて4名が名乗りを上げた。荷揚げの部材は12キロ〜20キロのものが計16点。人数が十分ならば1日で終わるとのことだが、果たして何人ぐらい集まるものか。若干の不安を抱えながら、雨の中、集合場所の秋田大学へ向かう。
 集合場所では、秋大関係の方々のほか、当会以外の市内山岳会メンバー数名も集まっていた。総勢は26人とのこと。天気はこのとおりだが、よほどひどくならない限り一日で片づけられるだろう。数台の車に分乗して旭又へ向かう。
 用意された背負子は十数台。人数は十分だったものの、女性や高齢の方も多く、若手ボッカ要員はやや不足。大型の部材は一人1個、小型の部材は一人2個と分担したが、最後に長い部材が一本余ってしまった。本日参加者中最若手と見られる当会エース橋本副会長がこれに手を挙げた。最若手といっても30代半ばの男が未経験の30キロオーバーのボッカをいきなりやって大丈夫だろうか? 
 肩と腰に食い込むザックは、いまいちバランスもよくなく、肩のあたりがなかなか苦しい。それでも、行き先は通いなれた御手洗までと考えると気持ちはそう負担でもない。
 御手洗には、10年前に設置した現役のベンチセットと20年前に設置したボロボロのベンチセットの2つがあった。いつもは一般のハイカーの方々が使っているのを横目で見るだけで活用したことはなかったが、秋大の方々がこれを10年ごとに設置してくれていることを初めて知った。今回はボロボロの方を撤去し、そこに今回の荷揚げ品を設置するのである。カケヤで古いテーブルを分解してスコップで脚を掘り出す。雨の中の土木作業はたちまち泥水にまみれ、なかなかにやばちい。
 ボッカ作業は人手が要るが、設置作業となると人手は余り気味。邪魔にならない程度に手伝いをするが、降り止まない雨の中、体が冷えていくのがだんだんこたえてくる。雨の中、皆さん大変お疲れさまでした。
 以下の状況は写真のとおりです。(藤原レポート) 

 とりあえずボッカ完了。これから設置作業に入る

 掘り出した古い脚材

  掘り出した穴に新しい部材を埋め込む

 雨の中、あーでもないこーでもないといいながら慎重な作業が続く

 女性の方々は雨よけのもと炊きだしをしてくれる。熱い豚汁が冷えた体にうれしかった。ごちそうさまでした

 完成後、三吉神社の神職の方による神事が執り行われた

 向こう20年間役に立ってくれるだろう。皆さん大変おつかれさまでした


10月15日(土)高下岳(小雨のちくもり)

参加者

三浦、鵜木、信太(3名)

行程

秋田市(7:20)→秋田自動車道経由〜林道終点(9:20)〜高下コース分岐(11:15)〜高下岳山頂(11:30)〜途中昼食〜林道終点(13:20)〜[「温泉ほっとゆだ」経由]→秋田市(15:50)
【登山往路:2時間10分 復路:1時間50分】

メモ

 大雨による林道通行止めにより、当初予定の高下コースからの変更で高畑コースとなった。今年の秋は週末に天候が崩れることが多く、今回も前線通過の影響で前日から思わしくない予報が出されていた。
 今時にしてはゆっくり目の7時に集合した参加者は、悪天に強いメンバー。迷うことなく高速を岩手方面に向かう。
 予想通り岩手側は秋田ほど天候は悪くなく、予報では昼近くからは回復傾向ということで、上までいけそう。林道の入口が、壊れた小さな看板のみのため通り過ぎてしまい、ちょっと引き返す。林道はそう長くはなく、まもなく登山口に到着するが車は見当たらない(レインテックが出番を待つ)。
 そそくさと支度し登り始めるが、色づいたブナの木々が雨に洗われ、曇り空にもかかわらず映えて見えた。山頂までの最短コースのせいか結構急登で、知らぬ間に汗がにじんでくる。一行は、途中の紅葉を楽しみながら快調に登り、たいした休憩も取らず先に進んだ。刈り払い後の短い茎と、溝を流れ落ちてくる流れに苦慮しながら急登を登り切ると視界が開け、しばらく行くと高下との分岐にあたった。天気が良ければ和賀岳の雄姿を拝めるのだが、あいにく視界が悪く眺望はない。この先、山頂まではハイマツと低潅木の中の道を尾根伝いに進んで行く。
 予定よりもだいぶ早く山頂に着くが、風が強く長居できず、証拠の写真を撮りそそくさと下ることにした。いつの間にか雨もやんだため昼食をとり、帰りも順調に進み無事早めに登り口に到着した。帰りは、ほっとゆだ駅の信号機付き温泉で冷えた体を温め、帰路についた。
 今回は日光に輝く紅葉は見られなかったが、雨上がりのしっとりした紅葉もまた味わい深く、秋の山行を満喫できた。山自体も登りがいがあり、長くも短くもなく、ほどよい疲労を感じることができ、他のコースや和賀岳への縦走なども将来的にチャレンジしたいと思った。今年の定例秋山行は昨年のような賑わいがないのが残念、和賀山塊のV2に黄色信号が・・・。こうなったら、ベストエントリー賞でも狙おうかな。
(三浦(No.8)レポート)

 山頂は風が強かった。即下山。

 無事下山の登山口


10月22日(土)薬師岳(くもり時々雨)

参加者

橋本、藤田、水沢、信太(4名)

行程

秋田発(6:30)→登山口近く駐車場(8:10/8:25)〜甘露水登山口(水場)(8:35)〜ブナ台(8:55)〜滝倉(水場)避難小屋跡(9:30/9:40)〜倉方(10:05)〜薬師分岐までの途中で引き返す〜倉方(10:26)〜避難小屋跡滝倉(水場)(10:50)→ブナ台(11:14)〜甘露水(11:30)〜駐車場(11:40)→登山口避難小屋昼食→温泉入浴→秋田(16:00)

メモ

 紅葉の状況から焼山越えから急遽、薬師岳へ行先を変更した今山行。天気予報ではくもり午後から雨となっていたが、行程から大丈夫と、秋田市を出発した。しかし大仙市あたりで雨が降り出した。途中の真木渓谷はところどころ紅葉していて、きれいであったが、曇天のため、あまり映えない。
 駐車場には県外ナンバーの車が2台ほどいたが、藤田さんの車がない。いつもは時間前にきているのに珍しい。登山口を間違えたかっと一瞬不安となったが、5分後到着。雨はぽつりぽつり降っていたが、登山にさほど影響はない。レインウェアを着込んで出発。レインウェアの色は赤、青、黄、緑となり4戦士誕生。桃色がいなかったが、見事に分かれた。赤がリーダーとのこと(藤田談)
 ブナ台までの登りは少々きつく汗が噴き出る。結局、自分はブナ台でレインウェアを脱いだ。
 木々は紅葉していたが、強風の影響か落葉が多く、枝の間にすきまができており、一面紅葉という個所は少なかったが、滝倉付近の紅葉は今が見ごろできれいだった。
 途中2組のグループとすれ違った。両グループとも風が強くて途中で引き返してきたとのことであった。さほど気にかけず行けるところまで行こうと歩を進め、倉方を通り過ぎ覚悟を決め稜線にでたら、そこは別世界だった。風が強くて・・・いや、風が猛烈で、息ができない。体勢を維持するのが大変だ。がんばって進んでいったが体が冷える可能性もあり、登頂を断念することとした。だが、先頭の藤田さんに戻ろうといっても風が激しく聞こえないようだ。歩を早めて近づいていくと一瞬後ろを見たので、手で×をつくり中止を伝え、ようやく引き返した。いや〜すごかった。その後は、写真をとりながら下山した。山はもう晩秋っぽい感じがして、秋はあっという間に終わるなとしみじみとし、シーズンオフも近いことを感じた。
 下山後、家に帰ったらコーヒーを飲もうと甘露水で水を汲み、駐車場近くのきれいな避難小屋で昼食をとった。その後、奥羽山荘で入浴後解散となった。
 最後に、参加していただいた皆様ありがとうございました。秋田組の方々、時計の件で大変ご迷惑をおかけしたことをお詫び申しあげます。ぜひ、薬師岳を越えて和賀岳に挑戦しましょうね。和賀岳〜女神山までの縦走路も水場と交通が課題ですがおもしろそうですね。(橋本レポート)

 落葉が始まる紅葉の中を行く

 黄紅葉の木々 晩秋の趣き

 ぶなの黄葉が盛り


1月14日(土)太平山前岳(雪のちくもり)

参加者

陽、藤原、梅崎、三浦、藤田、水沢、市川(7名)

行程

市役所発(8:30)→森林学習館入口駐車場(9:15/9:30発)〜オーパス最上部(11:05)〜木曽石分岐手前の鞍部でタイムアップ(12:30)〜森林学習館入口駐車場(14:00着)→「山の五代」で遅い昼食→市役所着(15:30)

報告

 初めての雪山登山でした。集合場所であるザブーンに近づくに連れて雪が深くなってきて、『本当に大丈夫なのだろうか……』と心配になりました。
 完全装備をして登り始めると、やはり深い雪。誰も登った形跡はなく、本日トップの登山者のようでした。 私は、急な斜面を登る時に滑り落ちて、なかなか前に進めませんでした。 そんな中でも、時々日が射して、秋田市内やスキー場がとても綺麗に見られ、素敵な光景でした。
 結局、目的としていた場所までは行けず途中で軽く昼食を食べて下山しました。私の持って行ったおにぎりは、寒さによりカチカチになっていて残念な感じでした。
 下山は登ってきた急な斜面を歩くのに苦戦して、そりのような感じでお尻を付けて滑ってしまいました。途中から、スノーシューを脱いでみると、歩きやすく滑らず歩けました。時間をかけて登った山も、下山するのはあっという間でした。
 お腹が空いた私達は、帰りに、山の五代』で昼食を食べました。メガ盛り、チョモランマ盛りなどBigな物が沢山でした。お店の人も面白い方でした。メンバー3人が食べた肉鍋は、大きな鍋に入ってきてボリューム満点でした。会計の時は、お店の人から人数分の煎餅をいただきました。 お店の外には、丸々太った黒猫がいたので撫でて来ました。あの猫も、超Bigフードを食べているのでしょうか(笑)!?
 初の雪山は、大雪で過酷な登山になりましたが、綺麗な景色や楽しい出来事が沢山あり、とても素敵な1日でした。(市川)

 いつもはにぎやかな登山口だが他に車は見あたらず。雪降りしきる中、全員完全防備で出発。

 オーパス最上部の登山口。雪深くここまで1時間半かかってしまった

 急登の深雪ではアップアップで苦労したが、尾根に出ると雪はやや薄くなった

 最初の小ピークに着くころ日が差してきた。しかし時計はすでに12時を回っている

 登りで苦労した急登も下りはラクチン。しかし下りのスノーシューは滑りまくり、思わず尻滑りになってしまう。


1月20日(金)森吉山(晴れ)

メモ

 晴れの予報だったので、休みをとって行ってきました。ゴンドラ乗り場では東由利のSさんとばったり。昨日稲倉に登ってきたところだけど、天気が良さそうだからこちらに向かったとのこと。森吉では風雪に見舞われて苦しい思いをすることが多いので、こんな好天に当たるのは本当にラッキー。来月の山行でもぜひ晴れてほしい。(藤原)

 樹氷平から。昨日からかなりの入山者があった模様

 1月の陽光

 スノーシューを履いて出発したものの本日は必要なし。間もなく外しました

 Sさんはいつもの山スキー。登頂後は山頂北面の新雪を楽しんだ模様。

 

 

 山頂の標柱はこんな感じになっていた

 連瀬沢源頭への無数のシュプール

 寒さも大分和らいだ一日だった


3月4日(日)稲倉岳(晴れ)

参加者

藤原(単独)

行程

自宅発(6:15)→横岡除雪終点(7::40/7:55)〜七曲〜二本ブナ(10:50)〜稲倉山頂(12:35/13:00)〜除雪終点(14:00着)

メモ

 当初、中島台に行こうと思って出発したが、道路は横岡第一発電所の手前で雪に埋もれていたためこちらは断念。行き先を稲倉岳に変更した。林道の除雪終点には先行2台おり。準備をしているうち、さらに数台が続々到着した。天気もいいので今日はにぎやかな山になりそうだ。
 ここ数日は雪も降らず気温が高めだったので、アイスバーンを覚悟していたが、本日は、固まったザラメの上に20センチほどの新雪が乗っかっていた。雪の状態は理想的だが、インフルエンザの病み上がりで体調はいまいち。七曲の足場の悪い急登で心臓バクバク、頭クラクラになって、どこまで行けるものやら不安になる。
 しかし今日は天気は良く風もない。だましだまし歩けばなんとかなるだろうと思い、息が上がらないように気を付けながら一歩一歩を重ねた。
 山頂には4時間半ちょっとで到着した。先行1名のほか、休んでいるうちに他パーティ3名も到着。展望は360°で風もなく温かい。鳥海北面には一筋のトレースが見える。山頂で一緒になった方のグループが昨日から雪洞泊で入っているのだとのこと。一通り写真を撮ったあと下りにかかった。バカ尾根はアイスバーンの上に軽い新雪が乗っていて、ショートターンが楽しい。しかし、下るにつれて雪はだんだん重くなって、疲れた足に効いてくる。後半は、攣らないようにだましだまし下り、車には14:00到着。

バカ尾根と西カール。少し雲がかかっている。

 二本ブナまで来たが、まだちょっと曇り気味。

 東カールとバカ尾根。やっと晴れてきました。

 山頂では快晴

 

 今日の雪は最高だった


3月17日(土)鳥海山・中島台(くもり)

参加者

藤原、小原、水澤、市川、高橋夫妻(6名)

行程

市役所(5:30)→仁賀保で現地集合組と合流→横岡・県道中島台線除雪終点(7:10/7:25)〜中島台レクリエーションの森〜あがりこ大王(9:35)〜中島台750m地点やや手前で引き返す(10:35/10:50)〜車(12:35)→西目湯っ娘ランド→市役所(16:00)

メモ

 低気圧の接近で、午前中の降水確率は70%。とりあえずの目標を森林限界あたりに置きながらも雨が降り出したら即下山しようということで、除雪終点を出発。県道にはスノーシューでしっかり踏み固められたトレースがついていた。昨日は天気がよかったせいか結構な人数が入っていた様子。気温が高いので、トレースを外れると雪は重い。
 2キロほどでレクリエーションの森に着く。赤川の橋では20センチほど積もった雪が半分くさっていて、油断すると崩れる雪と一緒に沢底へ落ちそうになる。ここから30分ちょっとであがりこ大王に着く。あがりこ大王の周りにはたくさんの足跡がついていたが、その先はまっさらだった。この足跡はここまでのツアーだったらしい。高橋夫妻はここで引き返すこととなり、本隊は天気の許す限り上を目指すことにした。
 まっさらの雪面にスキーとスノーシューでトレースを付けていく。台地に上がるとブナは一気に太いものばかりになる。雪は重く汗が噴き出してくる。にぎやかだった皆も気がつけば無言モード。うねるようなブナの台地を黙々と登る。
 山頂が見える905m地点あたりまでは行けるかなと思ったが、750m地点手前まで来たところでぽつぽつと雨が落ちてきた。時間は10:30を少し回ったところだが、全員がスキーではないことでもあるし、ここで引き返そうということにした。簡単にランチをとって下山開始。下りはやっぱり早く、12:30過ぎに車到着。(藤原)

 ウォーミングアップの県道歩き。固められていて歩きやすい。

 あがりこ大王に到着。高橋夫妻は今日はここまで。

 元気なスノーシュー3人娘

 バンザイする雪だるま?と思ったら

 コブをいっぱい付けたブナだった


3月25日(日)駒ケ岳八合目小屋まで(雪)

参加者

梅崎、市川(2名)

行程

アルパこまくさ(9:45発)〜車道合流(11:00)八合目小屋(12:25/13:00)〜旧アッスルスキー場(14:00)〜アルパこまくさ着(14:30)

メモ

 キャットの跡を歩いたので、圧雪されていて歩きやすく、スノーシューはいらないくらい。木々に着いた雪が樹氷のようになっておりきれいだった。八合目小屋付近は、降雪と風でキャットの跡も不明慮でカーブミラーも埋まっており、ガスが出るとやや危険と思われる。冬は小屋の存在がありがたい。小屋で昼食を食べていると、キャットがあがってきて、ジーパンに軽装の観光客らしき人が乗っていた。5分くらいで当然そのままキャットで戻っていった。
 この時期なのに、降雪があったからか、雪は真冬のように新雪深雪だった。テレマークはうまく滑れないので、ほとんど直滑降で下りてきた。(梅崎)

 すれ違っていくスノーキャット(旧アッスルゲレンデ)

 雪の深さはこれぐらい

 手袋がかぶさってしまった8合目小屋前


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